フグ料理の歴史とは?
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2021/04/26
コラム
毒を持つ危険な魚であるフグは、いつごろから料理の食材として用いられるようになったのでしょうか。
今回は、フグ料理の歴史を紐解いていきます。
▼歴史に見るフグ料理の移り変わり
歴史を紐解くと、これまでのフグ料理の移り変わりが見えてきます。
■縄文時代からすでに始まったフグ料理の歴史
今から2300年前の中国では「フグは食べると死ぬ魚である」と記された地理書があり、かなり昔から危険な魚であると認識していたことがわかります。
■豊臣秀吉によるフグ禁止令の発令
フグの毒は非常に強く、青酸カリの1000倍とも言われる猛毒です。
また、フグの毒には特効薬がない上に、きわめて致死率が高いことから、豊臣秀吉がフグ禁止令を発令したことが歴史に記されています。
特に、武士階級にフグを食べることを厳しく禁じたのが長州藩です。
長州藩は現在の山口県に当たり、まさにフグの産地と言えます。
フグの毒にあたって藩士が死ぬと、藩の存亡の危機につながりかねないため、フグを食べたことが分かっただけで家禄没収の厳罰が下されたほどです。
■安全に食べられるようになったのは江戸時代
そんなフグが安全に食べられるようになったのは、食文化が発達した江戸時代に入ってからのことで、フグの毒を取り除く料理法が記載された文書が見つかっています。
ただ、広く一般的に食べられるようになったのは明治期になってからです。
フグは、命をかけてでも食べたいほど、美味な魚だと知られていたのは間違いないでしょう。
▼まとめ
歴史を紐解くと、フグを食べるのは命がけだったことがわかり、先人たちのおかげで食べられるようになったと言っても過言ではありませんね。
当店では、フグの調理に関する専門知識を持った料理人が、さまざまなフグ料理を作ってご提供しております。
歴史に思いを馳せながら、当店のフグ料理をご堪能ください。